お金持ちの考え方に学ぶ 借金をしてリターンを得る資産運用とは?

お金持ちの考え方に学ぶ 借金をしてリターンを得る資産運用とは?資産運用

お金持ちであれば手元キャッシュをたくさん持っている……そんなイメージは強くありませんか。しかし実際には「手元キャッシュを置かない」「積極的に借金をする」ことを主義とするお金持ちもいます。そこで今回はお金持ちが手元現金をあまり持たず積極的に借金をする理由や考え方から資産運用のヒントを探っていきましょう。

積極的に借金をして資産を増やしてきた代表はこの人

手元キャッシュを置かない主義の代表は堀江貴文氏でしょう。手元に最低限のお金しか置かず投資に回していることを明らかにしています。2019年5月の日本外国特派員協会の記者会見では「民間ロケット事業だけでも私財で累計60億円を投じてきた」と語っています。手元キャッシュを置かないどころか積極的に借金をして資産を増やす主義のお金持ちも少なくありません。

その一人がアパホテルの代表取締役の元谷芙美子氏です。新R25のインタビュー取材に対して「今ほど経営がうまくいってないときでも、どんどんお金を使ってた。銀行で25年ローンを組み、ホテルを買ったこともあります。二十数億円の借金を、自分名義で背負って」と語っています。

低金利政策がはじまってから富裕層が急増している

同メディアで元谷氏が語っていたコメントの中にお金持ちになれるヒントがあります。「今なら低金利で、大きな買い物に絶好のタイミングでしょう。時代の流れを読んで『タイミングを見たお金の使い方』をする人が、お金持ちになるんです」実際に低金利とお金持ち増加は密接に結びついているように見えます。

超低金利政策を続ける日銀の黒田総裁が就任したのが2013年です。株式会社野村総合研究所が2018年2~3月に行った「NRI親リッチアンケート調査」によれば富裕層(資産1億円以上5億円未満)と超富裕層(資産5億円以上)の合計世帯は2013年から急増していて黒田総裁就任の時期とリンクしています。

もちろん近年の株価上昇も富裕層増加に貢献していますが低金利により不動産市場が活性化していることも関係しているのではないでしょうか。例えば首都圏の新築マンションの平均価格は、2013年に4,000万円台後半でしたが2019年前半には6,000万円超になっています。

現金・預金の価値はインフレで目減りしている

元谷氏のように低金利をうまく利用して資産を増やしているお金持ちのことを“人ごと”として見る人も多いでしょう。しかし誰もが“自分ごと”として考えなければならない時代の流れもあります。

2019年12月時点でも日銀の黒田総裁は、低金利とインフレをセットにして金融政策を一貫して進行中です。目標の2%達成には届かないもののインフレ政策は成果を上げ、2019年9月に総務省が発表した消費者物価指数は33ヵ月連続でプラスです。

インフレが続いているということは、現金・預金の価値が減り続けているということです。例えばゆうちょ銀行やメガバンクの普通預金の金利は 0.001 %しかありません。(2019年12月16日時点)一方、最近の消費者物価指数は以下のように推移しています。

  • 2016年:0.6 %
  • 2017年:0.1 %
  • 2018年:0.4 %
  • 2019年6~9月:0.5~0.6 %

出所:総務省統計局「消費者物価指数」生鮮食品及びエネルギーを除く総合

このまま預金金利をはるかに上回る物価上昇が続けば現金・預金の価値は着実に目減りしていきかねません。

インフレ時代は“不動産”が資産運用のキーワード

インフレ時代の具体的な対処策は何でしょうか。一つは、資産運用によって物価上昇をカバーする利回りを得ていくことです。例えば国債・株式・投資信託・不動産投資などの選択がありますが、それぞれにメリットやリスクが変わってくるため慎重に選択すべきです。もう一つの考え方は、低金利を最大限活用するために積極的な借金をして不動産を購入することでしょう。

不動産はインフレに強く金融機関が融資してくれる唯一の資産運用です。不動産による資産形成で手軽なのは、マイホームの購入です。利便性の高い駅近マンションは資産価値が安定していると最近人気を集めています。よりリターンを得ていきたい人は、不動産ビジネスや不動産投資をしていくのも一案です。不動産ビジネスの一例としては、民泊やコインランドリー経営などがあります。

また不動産投資では、マンション・アパート・戸建てなどジャンルはさまざまです。興味がある人は、まずはWEBメディアや書籍を通して各ジャンルの特徴を学ぶところからはじめてみましょう。

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アセットONLINE編集部
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