「お金の話ばっかりしちゃダメですか?」#マネバナ
今回のマネバナは「円高」「円安」の話です。資産形成においても、為替相場は重要な要素となりますので、メリットやデメリットもしっかり理解しておきましょう。
「為替相場」って?
「為替相場」とは、外国為替市場において異なる国の通貨を交換(売買)する際の交換比率です。例えば、1ドル100円の時には、1ドルを手に入れるために100円が必要となります。
「為替相場」は常に変動しています。これは通貨に対する需要と供給が常に変化しているためです。
最も見聞きすることの多い為替相場は「米ドル/円」ですが、そのほかにも「豪ドル/円」「ユーロ/円」「ユーロ/ドル」など、様々な通貨の組み合わせが存在します。
「円高」「円安」って?
「円高」とは、円の価値が他の国の通貨に対して高くなることを指します。例えば、ドル円相場が1ドル100円から1ドル90円になった場合、1ドルに交換するために必要な円が少なく済む=ドルの価値が下がって円の価値が上がったことになるので「円高(ドル安)」と言うことになります。
「円安」とは、円の価値が他の国の通貨に対して低くなることを指します。例えば、ドル円相場が1ドル100円から1ドル120円になった場合、1ドルに交換するために必要な円が多くなる=ドルの価値が上がって円の価値が下がったことになるので「円安(ドル高)」と言うことになります。
「円高」「円安」が起きる要因は?
「円高」と「円安」は、以下の様々な要因によって起こります。
【経済状況】
国の経済状況は、通貨に対する需要と供給に大きな影響を与えます。
一般的には、日本の経済成長率が他の国よりも高いと「円高」、低いと「円安」になります。
【金利】
金利は、通貨の貸し借りに対する利子です。
一般的には、日米金利差が縮小すると「円高」、拡大すると「円安」になります。
【政治情勢】
政治情勢の不安定化は、投資家心理を悪化させます。
一般的には、日本の政治情勢が安定していると「円高」、不安定になると「円安」になります。
「円高」「円安」のメリットとデメリット
「円高」のメリットは、円の価値が高くなることでドルなどの外貨が安くなるため、海外製品が安く買えるようになり、輸入企業にとっては有利になります。食材や様々な製品を輸入に頼っている日本では生活が楽になるでしょう。また、外貨をより多く手に入れられるため、海外旅行にも行きやすくなります。
「円高」のデメリットは、海外での日本製品の価格が高くなることで売れにくくなり、輸出企業にとっては不利になります。また、海外からの旅行客が少なくなってインバウンド需要が下がるかもしれません。
「円安」のメリットは、輸出企業にとっては輸出製品の価格を安く設定できるため、海外での競争力・売上アップが期待できます。また、海外で稼いだ外貨がより多くの円に替えられるため、企業のさらなる業績アップにつながります。
「円安」のデメリットは、円と交換できる外貨が少なくなるため、輸入製品の価格が高くなってしまうことです。食材をはじめとした生活の多くを輸入品に頼っている日本では、家計を圧迫してしまうかもしれません。海外旅行も割高感が出て行きにくくなるでしょう。
「円高」「円安」が資産形成に与える影響
例えば、「円安」が進むと日本円で保有している資産の価値は相対的に下がってしまいます。資産形成においては、1つの国の通貨を持っているだけでは、為替変動の影響を受けて資産価値が減少してしまう可能性があるということです。したがって、為替変動のリスクを視野に入れて考えると、日本円だけで運用するのではなく、外貨預金や外国株式など、通貨や投資先をバランス良く分散させることが、自身の資産を守る有効な手段となります。
著者・監修者プロフィール
- とある企業に勤めるサラリーマンで浪費家の妻と娘を支えるしっかり者。一見厳しそうだが大好きな娘と妻には非常に甘い。ママにどんどん似ていくアセリーナを心配しており、お金について勉強させたいと思っている。
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