2019.11.25
不動産投資

高すぎる中古マンションに注意!なぜ三為業者は「三為契約」を使うのか

(画像=Rawpixel.com/Shutterstock.com)
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不動産を売買する際、特殊な契約を交わすことがあります。その中で転売業者によく使われるのが「第三者の為にする契約」です。似たような取引は他の契約形態でもできますが、転売業者はあえて使おうとしません。その理由を知ると、初心者が中古物件に手を出すことの難しさがわかります。

間に入るが仲介はしない三為業者

三為業者とは、転売業者やブローカーを指す言葉です。「第三者の為にする契約(略して「三為契約」)」を売り主と交わして、不動産を売買します。

不動産業者が不動産を仕入れて名義を変更し、それから転売すると、不動産取得税などの費用と登記の手間が2倍になります。それを避けるため、売り主から買い主に直接所有権を移すための契約を結ぶことがあります。これが三為契約です。法律に関する詳細な説明は省きますが、買い主と不動産業者は別途売買契約を結ぶことによって、これを合法的に行えます。

仲介との違いは、売り主が不動産業者であることです。物件明細書を見ると、取引態様のところに「仲介」や「売主」などと書かれています。「売主」と書いてある中古物件には、三為業者が取り扱う物件が多くあります。

なぜ使わない?「買い主の地位譲渡契約」でも転売はできる

転売業者やブローカーが三為契約を使う最大の理由は、自社への名義変更を省略できるからです。このように売り主から買い主へ直接名義を書き換えることは、「買い主の地位譲渡契約」でもできます。

地位譲渡契約とは、買い主としての権利をまるごと売買する取引のことです。まず、売り主とブローカーは通常の不動産売買契約を交わします。次に、ブローカーはこの契約で成立した購入する権利(および義務)を買い主に売ります。たとえば、1億円の売買契約を買い主に1億1,000万円で売ると、差額の1,000万円がブローカーの利益になるわけです。

本稿は三為契約の仕組みをテーマにしているので、あえてブローカーという書き方をしていますが、地位譲渡契約は転売にはあまり使われません。融資が下りずに流れた場合や、農地法に基づいた許可を受けられなかった場合など、買い主側の都合でキャンセルされたときに使われることが多いです。

「第三者の為にする契約」では仕入価格が買い主にわからないことがミソ

「三為」は、転売の代名詞と言っていいでしょう。多くのブローカーが、地位譲渡契約ではなく三為契約を使っています。それは、買い主に仕入価格を知られないためです。

売り主とブローカーの間で交わされる三為契約は、ブローカーと買い主の間で交わされる不動産売買契約とは別のものです。そのため、売り主が不動産を売る時の価格を買い主が知ることはできません。

三為業者が多額のマージンを乗せていても、買い主がそれに気づくことは難しいでしょう。一方、地位譲渡契約では売り主の売買契約がそのまま引き継がれるため、売却価格を買い主が知ることになります。

三為契約では宅建業法による保護を受けられるため、買い主にもメリットがあります。地位譲渡契約では不動産を売買するのではなく、「売買契約」を売買します。そのため、宅建業法で定められた買い主を守るためのルールが適用されないのです。

地位譲渡契約で中間に入る者には、宅建業の免許も不要です。三為業者には、瑕疵担保責任や重要事項説明など、宅建業者としての義務が課されます。この点は、買い主が安心できるポイントです。

不当に高い買い物をしないように注意

三為業者の中には、物件価格の比較や購入後のシミュレーションなどに慣れていない初心者を狙い、不当に高い価格で販売する者がいます。

このような業者は、金融機関とタッグを組むことが多いです。融資が下りる可能性が高いとささやかれて買ってしまい、後で高い買い物だったことに気づくのです。

もちろん、すべての三為業者が悪いというわけではありませんが、高すぎる物件をつかまされないためには、買い主が価格の妥当性を見極めなければなりません。これが中古マンション投資の難しいところです。

三為契約の中古マンションは価格がつり上がっている可能性がある

中古不動産市場には、自社では在庫を持たないブローカーが少なからず存在します。利用される売買契約には「第三者の為にする契約」と「買い主の地位譲渡契約」の2種類があり、よく使われるのは前者です。後者や仲介の場合と違って買い主には仕入価格がわからないため、物件を見極める力が問われます。

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