2019.6.10
不動産投資

収益物件の資金調達の賢い方法

(画像=Syda Productions/Shutterstock.com)
(画像=Syda Productions/Shutterstock.com)
日本銀行のマイナス金利政策開始以来、超低金利時代が継続しています。調達コストが低くなるため不動産投資には追い風となる政策ですが、2018年4月の「かぼちゃの馬車問題」、2019年5月には「フラット35を投資用物件に流用する不祥事」など、逆風が吹いていることも事実です。しかし、きちんとした信用があり、属性の高い方々は審査が通れば依然として融資を受けることはできます。

そこで、今回はこういった不動産投資の背景下で、より有利に融資を受けるための賢い資金調達方法について解説します。

複数の金融機関と交渉

良い融資条件、すなわちどのくらい低い金利で借り入れることができるのかが、不動産投資を成功させるコツの一つです。しかし、不動産投資の初心者は「どこに融資の相談を持っていったらよいのか」と、途方にくれてしまうかもしれません。真っ先に思い浮かぶのは、口座を開設している銀行にいくことではないでしょうか。以前は、お金の流れが把握できるので、その方が有利だともいわれていました。

しかし、現在ではそれがベストな方法とは限りません。取引のなかった金融機関にも打診をして、少しでも有利な条件を出してくれる金融機関を見つけることが大切です。金融機関と効果的にファーストコンタクトするためのルートは主に2つあります。まず、1つ目は「良い不動産業者と知り合うこと」です。

不動産業者の中には、冒頭で書いたような不正に加担するような担当者もいるかもしれません。しかし、本当に親身になって物件を紹介したり、融資先を紹介したりしてくれる営業担当者もいます。彼らは、どんな人に物件情報を持っていくのでしょうか。それは、「買える人」に持っていきます。物件を売るには、その物件を気に入ることは当然ながら「融資が付く人であること」が重要です。

営業担当者にとっては、融資が付く人に物件を紹介するほうが手間はかかりません。したがって、買い手がしなければいけないことは、自分が「買える人」であることを業者に伝えることです。2つ目のルートは、「信頼のおける方からの紹介」です。金融機関側も、今まで実績のある方からの紹介であれば、無下にすることもできず、飛び込みで来る方よりきちんと対応してくれる確率は高まります。俗にリファーラルといわれる方法ですが、この方法はとても効果的です。

住宅ローンと不動産投資物件ローンの違い

次に、住宅ローンと不動産投資ローンの違いを見てみましょう。住宅ローンは、利用者も多く基本的な仕組みが決まっている定形商品のため、比較がしやすいのが特徴です。例えば、インターネット比較サイトなどで、各行の融資条件を比較することは比較的容易になりました。しかし、不動産投資ローンは住宅ローンのように定型化していません。

また、銀行だけでなくクレジット会社などのノンバンク系の金融機関も融資を行います。これらの情報が、ネット上に出ることはレアケースです。審査される内容は主に下記のようなものになります。

・オーナーの支払い能力(属性)
・建築物件の敷地や建物の担保力
・その他不動産や金融資産の保有状況
・購入しようとする物件の事業計画など

たとえるなら、「住宅ローンは既成のスーツ」「不動産投資ローンはオーダメードのスーツ」といえるのではないでしょうか。また、アパートローンならではの仕組みの違いもあります。例えば、住宅ローンの場合、変動金利型は市場金利の変更(上昇)があっても返済額が5年間は変わりません。利息と元本の割合を調整して、毎月の返済額は変わらず、6年目から返済額が変わってきます。

しかし、返済額が変わらないということは得をしているわけでなく、元本返済割合額が少なくなっているだけです。しかも、金利が大きく上昇しても返済額の上限幅は以前の25%までとなるケースが大部分です。不動産投資ローンも、住宅ローンと同じ方法をとる金融機関もありますが、多くは市場金利の変化をそのまま反映し、毎月のように返済額が変わる可能性があります。

さらに、住宅ローンのような25%の上限もありません。すなわち、金利上昇リスクをまともに受ける形になることは大きなデメリットになりえます。

固定金利と変動金利のメリット・デメリット

最後に、不動産投資用の固定金利と変動金利のメリット・デメリットをまとめてみましょう。
 
金利タイプ メリット デメリット
固定金利型 ・総返済額が変わらないため事業計画が立てやすい
・低金利時代であれば、恩恵を享受しやすい
・変動金利型に比べて金利が高め
・繰上返済をする際にペナルティーが課されることがある
変動金利型 ・固定金利よりも金利が低い
・金利が高い時代に借り入れすると、将来低利になったときに負担が軽減する
・金利上昇リスクがあり、返済負担が増える可能性がある
・返済金額が変わる可能性があるため、事業計画が立てにくい

変動金利型は、固定金利型よりも金利が低くなることがメリットですが、金利上昇リスクがある点がデメリットです。また、固定金利型は総返済額が変わらないため事業計画を立てやすいというメリットがあります。しかし、変動金利型よりも資金調達コストがかかるためランニングコストとしては高くなる点はデメリットです。

どちらもそれぞれに一長一短ありますので、自分の経営方針にあったタイプの金利を選択するのが賢い資金調達方法といえるでしょう。

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