2019.5.20
不動産投資

自宅・アパートの建築に必要な敷地調査とは

(画像=Francesco Scatena/Shutterstock.com)
(画像=Francesco Scatena/Shutterstock.com)
戸建てまたは賃貸アパートを建てる時には、その土地にどのような物件を建てることができるか、また工事期間中に近隣に配慮しなければならないことはないかなどを事前に調査します。これを「敷地調査」といいますが、そのポイントを見ていきましょう。

法的、物理的な土地の特徴を掴み、建築をスムーズに行う

土地に建物を建てる際には、様々な制約があります。それを明確にしていくのが「敷地調査」です。

敷地調査は、①土地の現況調査 ②法的規制調査 ③環境・近隣調査に分けられます。

①土地の現況調査

現況調査では、建物を建てる土地の物理的な状況を調べます。具体的には、土地の大きさや高低差、形、道路付け、地盤などです。

②法的規制調査

建築基準法に則り、違反建築が建てられていないかを見ます。役所などに出向き、都市計画法における用途地区、風致地区、防火地区、緑化地区などを様々な角度から確認します。用途地区によって建てられる建物の種類が制限されますし、防火地区であれば建物の部材が指定されるため、予算に合うものを選定する必要があります。

建築基準法下では、敷地が2メートル以上道路に接しているか、その道路種類は何か、道路幅によってセットバックが必要になるかなどを調べる必要があります。また私道に面している場合、法的に問題ないか、持ち分がどうなっているかなどを確認するために役所に行く必要があります。建ぺい率や容積率で建てられる広さや大きさが、また高度地区や斜線規制、北側・道路斜線制限によって建てられる建物の高さや形状が決まります。

さらにその土地独特の自治体の開発指導要綱、条例、地区協定などがあれば、それに従う必要があります。

③環境・近隣状況

日照や通風、周辺の住環境や街並み、景観、プライバシーが守れるかなどもよく見られるポイントです。工事期間中の工事車両をどこに駐車するか、足場設置の難易度、道路使用によって車を止める必要があればガードマンを配置するなども検討します。その土地までのガス、上水道、下水道、電気、電話線、ケーブルテレビ線などの引き込み状況も調べなければなりません。

近隣との境界確定と測量

昔からある公図と実際の面積が異なることは、多々あります。そのため、測量は必須です。そのときには、隣との境界線をはっきり確定する必要があります。将来境界でもめないように、お隣の人に立ち会ってもらうといいでしょう。条件によって異なりますが、測量費は10万円から数十万円程度です。

地盤調査

建築基準法では、建物の基礎については地耐力に応じた構造が求められます。地盤が強固であれば、通常は「布基礎」「ベタ基礎」が使われます。軟弱地盤では杭打ち作業が発生し、強固な地盤まで何本も杭を打つケースもあります。その場合は、想定以上に費用がかかることもあります。

地盤の状態は、ネットである程度調べることができます。また、自治体が発行している防災マップなどで、洪水状況や土地の耐震力なども見ることができます。

これまでは土地の購入が決まったあとに地盤調査を行っていましたが、最近では先に地盤調査を行って結果を確認してから購入するという流れに変わってきています。

近隣トラブルを避けるために

今後ご自身や家族が住むとなると、近隣との関係も大切です。工事が始まる前に、挨拶回りをしながら周辺状況を確認しておきましょう。

賃貸アパートを建てる場合、ゴミ出しや騒音問題を懸念する自治会などから反対運動が起こるケースもあります。この場合きちんと対応しておかないと、着工が遅れて入居時期が遅れることにもなりかねません。工事では、なるべく近隣に迷惑をかけないよう配慮することが、無用のトラブルを回避することにつながります。


中村 伸一 (株)マネーデザイン代表取締役

学習院大学卒業後、外資系会計事務所、銀行、証券会社を経て、2014年FP会社である株式会社マネーデザインを立ち上げ、代表取締役に就任。
日本人のマネーリテラシーを上げることが、ひいては日本経済の向上につながるという信念のもと、Web上でのお金に関する情報発信や講演活動を行う。またFPとして、ライフプランをベースにした、中小企業、個人のお客様の住宅購入、各種生命保険加入、資産運用、相続・事業承継などのご相談を承っている。

保有資格
ファイナンシャルプランナー(AFP)、宅地建物取引士、証券外務員1種、生命保険シニアライフコンサルタント、変額保険販売資格、海外ロングステイアドバイザー、日商簿記検定2級

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