2020.1.16
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ストレスフルなビジネスパーソンに効く 禅語5選 【その3】

(画像=Max4e Photo/Shutterstock.com)
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「マインドフルネス」という言葉をご存じでしょうか。マインドフルネスというのは「心の筋トレ」とも言われ、「今、この瞬間」を大切にするという考え方です。毎日の生活の中にたった数分取り入れるだけで良いため気軽にストレスフルな状況から脱することが可能です。

日本の古くからの考え方としては禅に通ずるところがあります。しかし忙しいビジネスパーソンの場合は「わざわざ禅寺に行って座禅をする」といったことはなかなか難しいでしょう。

そこで今回は、日常生活やビジネスシーンで活かせる禅の考え方を学ぶシリーズ第3弾となる「ストレスフルなビジネスパーソンに効く禅語5選」を一緒に確認していきましょう。

マインドフルネスとは?

GoogleやAppleといった世界の先端企業がマインドフルネスを研修などの中に取り入れてスタッフのモチベーション向上や心の健康の維持などに役立てていることでも有名です。日本マインドフルネス学会によると「マインドフルネス」とは以下のような内容だと定義しています。

「今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、 評価をせずに、とらわれのない状態で、ただ観ること」
出典:日本マインドフルネス学会

情報があふれている現代社会の中では常にさまざまな選択や雑念で脳が飽和状態になりがちです。マインドフルネスや禅ではそういった湧き出てくる雑念にとらわれず「今目の前にあることに集中する」ことが重要とされています。

日々訓練を行うことで脳を整理することができるため仕事だけでなくさまざまなパフォーマンスの向上が期待できるでしょう。次からはマインドフルネスにも通ずるビジネスパーソンが知っておきたい禅語を5つ紹介します。

1 春来草自生(はるきたらばくさおのずからしょうず)

春来草自生(はるきたらばくさおのずからしょうず)は「時が来れば花や草は必ず芽を出す」という意味です。

一生懸命結果を求めて努力していても、なかなか結果に結びつかないこともあります。特に営業ノルマを達成できないなどプレッシャーとしてのしかかることも少なくありません。自分では努力していても環境や状況でいかんともしがたいこともあるでしょう。

そんなときはこの言葉を思い出してみましょう。すべて自分のせいにするのではなく一呼吸おいてそんな状況を客観的に眺める心の余裕が必要です。「これをしなければ良かった」「ああすればもう少し改善できた」と思い返すことは必要です。しかし必要以上にその行為を行うと自ら苦しくなります。

日本には四季があるように人生にも「上げ潮」「下げ潮」といったときもあります。努力してもどうにもならないときは、今は時期を待つタイミングでいつかは花開くときが来ると思い直してみると気が楽になるでしょう。

2 真玉泥中異(しんぎょくでいちゅうにいなり)

真玉泥中異(しんぎょくでいちゅうにいなり)は『景徳伝燈録』に出てくる句で、もともとは「宝石は泥の中にあってもその輝きは失わない」という意味です。転じて「自分の不遇を嘆いたり自分の周りの人に責任転嫁したりしないようにする」という警告になります。

「上司が理想のロールモデルではない」「不本意な異動や転勤を命じられた」など、ビジネス現場では理想通りに物事が運ばないケースも少なくありません。ただ、その状況を嘆いたり他責的になったりしてもなにもはじまらないのです。

現代はSNSなどを使って積極的に外部とのコミュニケーションをとることができる時代です。理想は自分の身近にロールモデルとなる人がいるのが一番ですが、そうでない場合は、自ら動いて探す行動も必要になります。

異動先や転勤先でも目の前の仕事にひたむきに取り組めば、いつしか周りに認められ、「ここが自分の居場所だ」と思える日もやってくるでしょう。

自分の置かれた環境の不遇さにばかり目を向けてしまい視野が狭くなってはいませんか。泥の中でも輝く宝石のように、どんな状況でも自分の能力を信じて視野を広く持つことが重要です。

3 言辞施(ごんじせ)

言辞施(ごんじせ)とは「心からやさしい言葉をかけたり接したりすること」を指します。いわゆる「ほめる」ということですが、相手を持ち上げるような「よいしょ」とは異なり心から行うことが大切です。「施」はお布施のこと。一般的に、住職へのお布施はお金で渡しますが言辞施は言葉もお布施になるという考え方です。

言葉には「言霊」というものがあり魂が宿っているといわれています。そのため自分が発した言葉の中にも魂が宿っているのです。何気なく発する言葉も、時に相手の取り方次第で傷つけるものとなりかねません。

そのときに思い出したいのがこの言葉です。言葉を良いお布施として使うことで周りは幸せになりますし自分にも返ってきます。相手に対する言葉だけでなく自分に対する自虐であったり卑下したりすることも控えたいところです。

会社で嫌なことがあったとき、その雰囲気を家庭に持ち込むことはあるでしょう。これも人間仕方のないことです。余裕がなくなると発する言葉も自己防衛するような言葉が増え、ピリピリした雰囲気になってしまいます。

それが相手に伝わると余計な摩擦を生みかねません。そういうときだからこそ一呼吸おいて丁寧な言葉を発するように心がけることが大切です。

4 放下箸(ほうげじゃく)

放下箸(ほうげじゃく)とは「日ごろからのさまざまな煩悩や妄想などに執着せず捨て去れ」という意味です。「放下」は投げ捨てたり放り投げたりするという意味で、「箸」は命令の強調語です。

仕事があまりにも多忙になりすぎているときは、その渦の中に巻き込まれるイメージになるときがありませんか。そんなときは、あらゆるパフォーマンスが低下しがちです。そんなときこそ、さまざまな煩悩や妄想、不安、おそれなどを捨てることが大切です。

2015年アメリカTIME誌に「世界に影響を与える100人」に選ばれた「こんまり」こと近藤麻理恵さんも、やはりいらないものを捨てるところからリスタートしていくという思考です。移転や転職など物理的、精神的な転換期にこそ思い切って「物を捨てる」「既存の概念を捨てる」絶好のタイミングなのかもしれません。

単にすべてを捨て去ればよいということではなく、現在正しいと思っていることや常識だと思っていることばかりに執着しすぎないということも重要です。

5 百不知、百不会(ひゃくふち ひゃくふえ)

百不知、百不会(ひゃくふち ひゃくふえ)とは、直訳すれば「何も知らず何も理解していない」という意味にみえますが、どんな状況になっても己に謙虚であるという解釈もできます。

修行や勉強で知恵を授かり悟りの境地を開いたとしても他人にひけらかしたり自慢したりせず、それをも超越した存在になるということが言葉の本質といえます。

例えば転職や異動など新しい環境で仕事を始めるような場合、周りから「こんなことも知らないのか」と思われたくないために、あたかも知っているかのような態度をとることがあるかもしれません。

それは本来の自分以上によく見せたり強く見せたりしたいという動機から始まっています。そんな状態が長く続くと結果的に自分自身を偽っているため、ストレスフルになりかねません。

そんなときこそ、あるがままの自分をさらけ出し「知らないことは知らない」と素直に言える勇気が必要です。「わからないことは、わからない」のですから、それ以上でも以下でもありません。

逆に知識がある場合でも同様です。その知識を周りにひけらかしたり自慢したりしているようではまだまだ本物ではありません。知識があってもなくても、日ごろから謙虚な姿勢を忘れないようにするためにも虚栄心がでてきそうなときはこの言葉を思い出してみたいものです。

乾いた心は禅語で整えてストレスフルな仕事から抜け出そう

ビジネスパーソンにとってストレスフルな毎日をどのように切り抜けていくかは一つのスキルでもあります。仕事ができるからと周りにぞんざいな態度をとったり、仕事ができないから見栄を張ってできるふりをしたりすることは自分や周りのストレスを増幅させてしまいかねません。

多忙で冷静な判断ができなくなっているようなときこそ一度立ち止まって禅語をマインドフルネスの一環として利用してみてはいかがでしょうか。

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