2019.5.9
マーケット情報

民泊市場が2019年に復活した理由 もしこれから参入するなら都市?地方?

(画像=Tero Vesalainen/Shutterstock.com)
(画像=Tero Vesalainen/Shutterstock.com)
民泊新法スタートで一旦落ち込んだ民泊市場ですが、2019年に入り再び息を吹き返しています。ここでは、現在の民泊市場の勢いや、民泊への新規参入をサポートする新サービスなどを紹介します。合わせて、民泊市場のトレンドにも触れます。

2020年、民泊物件数が倍増 訪日外国人4,000万人突破へ

富士経済ネットワークのレポートによれば、国内の民泊市場は2015年の約200億円から2017年の1,000億円超へ急成長をとげました。しかし2018年に民泊新法が施行され、民泊市場は約700億円と30%ほど縮小しました。それが2019年になると一転、回復の兆しを見せ、2020年には約1,300億円に急拡大すると見られています。

民泊新法によって陰りが見えていた市場が再び復活した原動力として、訪日外国人客数の著しい伸びが挙げられます。訪日外国人客数は2012年の836万人から2018年の3,119万人へ急増(約 3.7倍)、国の「2020年4,000万人」という目標は射程圏内に入っています。

この受け皿として、民泊用物件が急増しています。民泊用クラウドツールを提供するメトロエンジンは、2020年のAirbnb稼働登録件数は10万室以上になると予測しています。2018年2月時点で約5万室なので、一気に倍増する勢いです。

ノウハウがなくても民泊に参入しやすい代行サービス

民泊事業者向けのサービス拡充も、民泊用物件の増加を後押しします。民泊運営代行サービスや民泊保険の登場で、ノウハウのない企業や個人でも手軽に参入できるようになりました。たとえば、民泊運営代行の「エアホスト」では、以下のサービスを提供しています。
  • 民泊向け物件の紹介
  • Airbnbへの情報登録
  • インテリアコーディネート
  • 部屋の写真撮影
  • 消耗品の購入・設置
  • 問い合わせや電話対応
  • SEO対策 など
つまり、民泊運営に必要なあらゆる業務をワンストップで提供してくれる仕組みと言えます。料金体系は完全成果型で、宿泊売上の約18%です。ちなみに、サービス提供エリアは東京・大阪・京都・福岡・沖縄で、清掃が必要なければ全国対応しています。

この他、同様の民泊運営代行サービスには、「PIPI HOSTING」「bnb concier」「faminect」などがあります。

ゲストが火災を発生させたときの損害をカバーする民泊保険

企業や個人が民泊になかなか参入できない理由に、ゲスト(訪日外国人)が火事などを発生させたときの賠償リスクがあります。しかし最近では「民泊保険」の登場によって、このリスクもカバーできるようになっています。たとえば、三井住友海上を引受先として展開する「BrightReach」では以下の民泊による損害に対応しています。
  • ゲストのミスで火災が発生、マンションが焼失
  • ゲストが清掃の不備で足を滑らせて転倒、負傷
  • 室内インテリアの不備でゲストがケガ

地方部ではインバウンド需要を吸収する客室数不足

ここまで、民泊マーケットの推移と民泊関連サービスの充実についてお話ししてきました。民泊というテーマでもう一つ注目すべきことは、インバウンドの地方への広がりです。

東京や大阪などの大都市は引き続き好調ですが、地方部ではその土地の魅力を活かした体験型インバウンドが浸透しています。たとえば、美しいロードコースを活かした「サイクルツーリズム」や温泉や、地場産品を活かした「ONSEN・ガストロノミーツーリズム」などがファンを獲得しはじめています。

みずほ総合研究所のレポート「増加するインバウンドと民泊市場の拡大」では、地方では宿泊需要の高まりを吸収するだけの客室数が不足している可能性を指摘しています。インバウンドが好調な地方では、潜在的なビジネスチャンスがあると考えられます。

都市、地方それぞれの民泊によるメリット・デメリット

もし、民泊市場への参入に興味があるのであれば、都市と地方のメリット・デメリットを比較しながらエリアを検討するのが賢明です。都市のメリットは物件が豊富なこと、デメリットは競争が激しいことです。地方のメリットは都市よりも競争がゆるやかなこと、デメリットは運営代行サービス(清掃)が利用しにくいことが挙げられます。

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