2019.1.30
資産運用

投資を実践する上での基本知識(シリーズ)投資とは

(写真=Romolo Tavan/Shutterstock.com)
(写真=Romolo Tavan/Shutterstock.com)
投資というと、まずは株式投資や投資信託、公社債投資といったものを思い起こす人が多いのではないでしょうか。それらの商品は、商品が持つお金を増やす力を使って、時間をかけて行うものです。金融商品ですから、決して目に見えるものではありませんが、投資家の最終目的はお金を増やすということに尽きます。

今回は、「投資とはそもそもどんなことをする行為か」「これから投資を行う際に何に注意すべきか」など、基本的なことをシリーズでおさらいしていきましょう。

投資とギャンブルは根本的に異なる

日本証券業協会では、日本の個人投資家の証券保有実態や証券投資に対する意識等を把握するために、1962年から「証券投資に関する全国調査」を行い、1964年以降は3年に1回実施しています。2018年時点での最新版は、2015年6~7月にかけて調査したもので、金融商品ごとの意識調査を掲載しています。

日本証券業協会 平成27年度 証券投資に関する全国調査(個人調査)

これによると、株式投資を行わない理由としては下記となります。
・「買えるほどの十分な知識をいまだもっていないと思ったから」:25.8%
・「ギャンブルのようなものだと思ったから」:25.7%
・「値下がりの危険があるから」:22.5%

この理由から見て取れることは、株式投資は「ギャンブルそのもの」「ギャンブルに近い」と考えている層がかなりいるということです。しかし、本当にそうなのでしょうか。上記を債券とカジノのルーレット、宝くじの期待値で見ていきましょう。

ギャンブルの例

期待値とは、一言でいうと「確率を考慮した平均」といえます。より具体的に見ていきましょう。カジノのルーレットは、1~36までと、「0」「00」の合計38の項目があります。この「0」「00」に入ると、運営者の儲けとなりますので、当たる確率は38分の1です。しかし、参加者に配分されるのは36倍ですので、このルーレットをやればやるだけ賭けたお金の38分の2=5.26% が運営者の儲けとなります。すなわち、このルーレットの還元率は約95%です。

次に宝くじです。年末ジャンボ宝くじを楽しみに買う方もいるかもしれませんが、この期待値はどうでしょうか。厳密に見ると年末ジャンボと年末ジャンボミニとの平均期待値は、若干異なりますが、おおよそ147円となります。購入金額は300円ですから、還元率は49.1%です。残りの約半分は胴元である、協会に残る仕組みとなっています。ということは、ルーレットであろうと宝くじであろうと、統計的には必ずマイナスになる仕組みなのです。

投機の例

一方、投機を見ていきましょう。これは、基本的には、金融商品の価格変動を利用して、それにうまくのっかるように短期に売買しながら、お金を増やそうとする行為です。FXなどでスキャルピングと呼ばれる手法がありますが、これは分足チャートなどを利用しながら、超短期で売買を繰り返していく方法です。

ちなみにスキャルピングの語源は、昔インディアンたちが行っていた、「頭(スカル)の皮を薄くはぐ」という意味で市場から薄い利益をはぎ取ることから来ています。分単位で売買を繰り返すだけでなく、時間単位、日単位で利益を獲得しようとする行為も含みます。(これらをスィングトレードとも言います)

投資の例

一方、金融商品の一つである債券はどうでしょうか。仮にクーポン5%の10年満期の新発利付債を発行価格の100円で100万円購入したケースです。償還まで、この債券を持ち続ければ、途中で値下がりすることもあり得ますが、満期には年5万円がもらえることとなります。(税金や手数料は考慮しません)そうすると年平均リターンは5%というプラスの期待値となるわけです。

このように、投資とは購入した金融商品が持つ本源的価値について時間をかけて回収するということに他なりません。日本人は、株式や債券を買うイメージを江戸時代の丁半ばくちのイメージでとらえている方が多いのではないでしょうか。買ったときよりも「株価が上がれば勝ち、下がれば負け」といった投資期間を短期的に見て結果の判断を下す傾向があるのかもしれません。それは、まったくのイメージだけであり、投資の本質は統計学的に考える必要があるわけです。

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